京都の素敵な思い出と悲しかったこと


3月は私の妹の結婚式 in Hawaiiや、デイビッドのご両親が3年半ぶりに来日したことが重なりイベントてんこ盛りでした。

あ~楽しかった!

なかでも初めてアメリカの両親を連れて行った京都では、とても素敵なお宿に泊まりました。

料理旅館 白梅(しらうめ)さん。(あいにくの雨で冬のような寒さ…)

祇園白川に佇む元お茶屋さんという由緒ある建物で、雰囲気だけではなく女将さんやスタッフのホスピタリティにも感動。アメリカの両親も大満足でした。

英語が堪能な女将さんは、お料理の説明だけでなく京都の観光名所や和の文化に至るまで、とてもわかりやすい流ちょうな英語で説明してくださいます。海外留学はしていないとのことでびっくり。

他の若いスタッフさんも同じように英語のコミュニケーション力が高く、日々英語を使おうとすること、伝えたい思いがあることが、英語力アップに必要だなーということをあらためて感じます。

とてもおいしかった朝食。旅館の和朝食が大好物な私はごはん3杯おかわりしたものの、おかずは食べきれず無念。。
これらのお料理もすべて英語で説明してくれます。勉強になるー!

たとえば手前にある葉っぱのお皿に乗ったいかなごは、

This small fish is called “Ikanago”, cooked in sweetened soy sauce. This fish is a sign of the coming Spring. Please enjoy.
(この小さなお魚は「いかなご」と言います。甘くした醤油で煮ています。春の訪れを表すお魚です、どうぞご堪能ください。)

といったような説明でした。(うろおぼえ)
でも暗記したものを話すのではなく、とても落ち着いたシンプルな英語でゆっくり言ってくださるのでずっと聞いていたいほど。

お魚の名前は日本特有のものもあったりするので、こんな説明の仕方がぴったりだなあと思います。
「いかなご」を訳すのではなく、要するに何を相手に伝えたいか?をとことんシンプルに考えて英語にされていました。

英語だけではなく、お客様に対するおもてなしの極意を見た気がします。外国人に人気の宿というのも納得。


お部屋の窓からは三羽のサギが、厨房からのお刺身(おこぼれ)待ち。どこまでも贅沢。

ここは京の定宿にしたい!(notステマ)

 

…と感動したその2週間後、デイビッドの大学時代の友人&奥さんが来日しているとのことで再び京都に。

新京極にある昭和風なスタンドでランチをすることにしました。
レビューも良くて楽しみにしていたそのお店のドアを開けた瞬間、店員のおばちゃんが「ノーノー!」と険しい顔。
“No English”と書かれた紙を乱暴に指で刺し、「英語メニューないし、日本語だけだから(外国人は無理)」といきなりな対応。

「私、日本語話せますけど…」と言ってみても、デイビッドを含む他3人のアメリカ人を見て「今は定食の時間だから、アルコールは出せない(なんやらかんやら)」と言われました。そこは平日の昼間から飲めるお店です。他のお客さんも飲んで食べています。

明らかな差別対応にすぐさまその場を離れたくて「あ、もういいです」と帰ってきたものの、和歌山に戻ってもフツフツと怒り&悲しさがこみ上げてきました。

おそらく、外国人が以前に飲んで騒いだりしたのかもしれません。
それでも見た目だけで判断して失礼な態度でお客さんを拒否することは、あってはならないことです。

でも残念ながら、夫や他の外国人と日本を旅行するとこれと似たようなことに遭遇します。(伊勢神宮でもありました)

優しいお店の方がほとんどですが、それでも日本で日本人として暮らしていると経験したことのないような差別に、いつも心がひやっとします。

それでもとにかく明るい安村..じゃなくてデイビッド

特に私たちが英語を教えている子どもたちには、外国人も日本人も同じひとりの人間だよ、ということを感じ取ってもらえるレッスンをしたいなと強く思いました。そういう意味では、スタンドのおばちゃん、貴重な経験をありがとう。でもしばらく京都には行かないな、、旅館白梅以外は!

Kana