久々のTOEICで人生哲学を学ぶ


先月、久々にTOEIC試験を受けてきました。

(大学で使用しているお気に入りのテキスト)

大学でずっとTOEICクラスを担当しているのでそろそろ自分でも受けないとなーと思いながら二の足を踏んでいた私。
なぜかというと、TOEICテストは本当に心身ともに疲労する試験だからです…特に年齢を重ねるほどに!!

これまで10回近く受けてきて学んだのは、「TOEICとは語彙力と集中力である」ということ。
始めて受けたのはイギリス留学から帰国してすぐの頃でした。何の前情報もなく特に対策もせずに丸腰で受けたところ、2年半の留学直後ということもあってか865点くらい取れたと記憶しています。(TOEICは990点満点)

でもそのとき、フッと意識がそれると問題が次々に先に進んで時間切れになってしまうTOEICのスピード感に驚きました。
2時間集中しても時間ギリギリ。特にリスニングは集中力が少しでも途切れるとお手上げ。
そしてビジネス英語寄りの試験なので、学生にとって見たことのない・触れたことのない単語がたくさん出てきます。

試験の傾向を知っているか知らないかだけでスコアに影響が出るんだな、と学んだ私は、次のTOEICでは簡単な対策問題集(うすいやつ)を直前にやって臨み、それ以降は900点越をキープしていました。

でもなかなか940点以上を取れずにいました。

TOEICスコアが高くても英語が話せない人はたくさんいるので試験にこだわりすぎることはまったくオススメしないのですが、今回は自分のために(実験もかねて)受けてみました。

その実験とは、「どんな状況でもリラックス」「悩む問題はさっさとあきらめて次に進む」を実践すること。

TOEICの試験会場は特殊(というか異様)な雰囲気です。センター試験会場などに似ているかもしれません。
時間が来るまでじっと待機、周りの人は無言、指示に従う、終わるまで(原則)会場から出られない…など。

以前に満員電車でパニック発作を起こしかけた私にとっては、拷問に近いものがあります。
それでもリラックスを心がけました。試験が始まってからは、とにかく集中。「ああ、これもうちょっと考えたらわかるんだけど…」といくつかの問題に固執しそうになったら「えいやっ」と勇気を出して次の問題に進む。

これが今までになく早いペースで問題を解けることに結びつきました。
しかもあきらめて次の問題を解くことで視界がクリアになってサクサク進み、結果、時間が余って気になる問題に戻ることも出来ました。今までならあり得ないペースです。

試験終了の合図とともに疲労困憊していた私は、同時に静かな満足感に包まれていました。
「ああ、人生と同じだ。周りがどんな状況でもリラックスして、ある問題に固執せずに気分を変えて次に進むと道が開ける…」

TOEIC試験で思いがけず人生哲学を学びました。疲れたけど、受けた甲斐があったなあと思います。

(今回初めてネットでテスト結果を確認)

結果は過去最高のスコア960で、リスニングは満点。もうこの結果が物語っています。
満点の990には届かなかったけど、本来の自分の力を発揮するためにリラックスすることがいかに大事か。

ある程度の準備(対策)はできる範囲でやって、あとはリラックスと開き直りだよ~と学生たちにも伝えようと思います。
これから受験を考えている方もぜひ参考にしてください。

でも私はしばらく受けたくないな…(試験後、家に帰って数時間動けず)

Kana