フロリダ雑記2022(Vol.2)


フロリダの思い出、つづきです。(Vol.1はこちら
自著『ほめ英語入門』の発売や、9月末にフロリダ南部を襲ったハリケーン「イアン」の心配などがあって遅れてしまった。ちなみに義実家は無事だったのだが、プールのフェンスなどが壊れてしばらく電力もなく大変だったらしい。

そんなハリケーンが直撃する2週間前までいたフロリダ。(ほんとギリ帰国しててよかった…)まずはいつもながらスーパーが楽しい。数時間はいられる、私にとってのアミューズメントパーク。

ちなみにフロリダにはPublixという大手スーパーが町のいたる所にある。和歌山でいうところのオークワに近い。(中身はぜんぜん違う)
たまーにお洒落なWhole FoodsとかTrador Joe’sも覗いてみたくなるけど、地元感があってなんか落ち着くのがPublix。

到着した次の日もさっそく行ってみた。久しぶりの海外スーパーにテンションマックス。私の愛するシリアル、Cherriosの種類もこれでもか!というセレクションで、いきなり目がクラクラする夢のような風景が広がる。

チェリオス天国

さらにフムス(ひよこ豆のディップ)をはじめとするディップ類も豊富。トルティーヤチップスと一緒に買ってビーチに行きたくなる。
日本でも展開してほしい、この棚….!

夢のようなコーナー

チーズもハムもミルクも半端なく種類があって、ハーブも野菜も新鮮だ。こんなスーパーが近所にあったら自炊が楽しそうだな、とアメリカ暮らしを妄想する。

スーパーから帰ったら、I’m gonna jump in the pool!(プールに飛び込むわ!)とみんな水着にさっさと着替えて家のプールに入っていた。ビールを片手に。この時点ですでに「なにここ天国?」気分。Heavenly(この世のものと思えないほど最高)というほめ単語が自然と口から出る。長距離フライトのつらさもすでに消え去っていた。

ヘヴンリーな午後

この日の夕食はグリルステーキに、インゲンとローストポテト添え。赤ワインがすすむメニュー。デイビッドの4歳年上の兄ジェラルドも来てくれて、一緒に晩ご飯を食べる。5年ぶりの再会!

明るいヒルストン男子たち
このシンプルさも魅力

今回、あらためて衝撃を受けたこと。それはアメリカの家族の会話は、日本のそれとまったく違うということだ。アメリカではたとえ家族でもお互いを個人として尊重する空気がある。当たり前では?と思う人もいるかもしれないが、家族でそれをできることは少ない。(と思う。少なくとも日本、そして私の育った環境では)

日本は家族になった途端、お互いの領域が外れる。家族だから何を言っても許される、干渉してこそ愛、家族なんだから一心同体、みたいな雰囲気が底辺に流れている。そこには、親や家長が気分よくいられるように「気を使え」という暗黙のプレッシャーも同時に存在する。

アメリカで思ったのは、家族であっても平等さがあるということ。お互いに思うところがあったとしても(たとえば意見の違い)、コントロールしようとしないしダメ出しもしない。個人としての意見を認める空気が家族間でもすごくあるのを感じた。

大事にしているのは、お互いの心地良さを最優先しつつ会話を楽しむこと。
そこには「たとえ家族でも私とあなたは平等で、違う人間」という明確な線引きがある。

なんてすばらしいのだ。アメリカにもいろいろ問題はあれど、この関係性は本当にうらやましい。同時に「家族に気を使って会話するって何?」と日本での異常さに気づいたりもした。

そしてこんな環境で育った人が日本で住むのは大変だろうな…と今回あらためて思った。
振り返ってみると私は夫によくダメ出しをしているし、無意識にコントロールしようともしている。大いに反省した。もっとやさしくしようと誓った。(そしてその誓いは、日本の土を踏んだとたんフェイドアウトするのはなぜ)

お気に入りのレストラン、Cracker Barrelにて

久しぶりの海外では、日本にこもっていた私のアンテナが揺さぶられ、いろいろな刺激をキャッチしていた。「育ってきた文化の違い」も肌で感じて、私の中に夫へのやさしい気持ちが芽生えたのが最大の収穫。やっぱり行ってよかったフロリダ。たまには出るべし日本。
Vol.3へつづく)

Kana

毎朝食べても飽きないチェリオス!

 


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