Tips for Using English 3


☆使える英語を身につけるコツ③ - Tips for Using English 3☆

さて、前回(コツ②)は文法の違いからのアドバイスでしたが、今回は日本語と英語の間に流れる深くて長い川、、、「文化的な違い」を取り上げます。
この最後にして最大の違いは、アメリカ人と国際結婚をした私が日々向き合っているテーマです。いや、もう、本当に大変!!な時もありますが、英語を教える身としてはありがたい刺激でいっぱいの日々。そんな私の涙もちょっぴり混じったアドバイスをお届けしますね。

そしてこの「文化の違い」が「日本人は英語が苦手」といわれる主要要因といっても過言ではありません。

この違いを知ると、なぜ知識があっても話せないのか?がよくわかります。
その上で英語を学ぶと、とても効果的なんですよ。

ではさっそく。

コツ①でもチラッと書いていますが、日本語は「以心伝心」、「一をもって十を知る」などの表現にも表れているように文化的に話し言葉に重きを置かない傾向にあります。

そして「内と外」や「本音と建前」などの日本特有の文化からも、私たちはあまり人前で強く自己主張することを好みません。縦社会においてもグループの調和を図るために、自分の意見を抑えることが重要視される場面も多いですよね。(残念ながら)
かつての私もそんな学生でしたが、大学の授業で意見を求めたり質問しても、声がちっちゃいか無言、なんてことも多々あります。

でも英語(外国語)は間違いながらも話さないと伸びません。

自分はどう思う?どう感じてる?という問いを、常に日本語で言葉にできること。
英語学習と直接関係なさそうですが、実はこれがスピーキングに活きてくるのです。

たとえば夫のデイビッド(アメリカ人)はものすごくしゃべります。
最初は「英語の勉強になっていいわあ」と思っていたものの、間断なく自分のことを話す話す。エンドレストーク山のごとし。
日本人同士の会話では自然に生まれる「間(Pause)」の間隔が、英語圏の会話ではとても短い(というか、ない)のです。

これは思った以上に私たちにとってストレスになります。
「…ホンマに口縫うたろか」という関西弁を人に使ったのは夫が初めてでした。

このように、多民族国家の国(アメリカなど)では「黙ってないで言葉に出さなければ相手に伝わらない」というコミュニケーションの基本姿勢が根づいています。

ついつい「すべて話さなくても相手が自分の翻意を察してくれる」と期待しがちな文化で育った日本人にとっては時に疲れますが、文化の違いなので仕方ありません。言語を学ぶということは、その国の文化を学ぶことと表裏一体。ここはおもしろがってやってみる、という姿勢が一番!

この壁を乗り越えられない人が意外と多いんですよね。特に男性に。

かつての私の生徒さんで、英語の知識は高くて英語でプレゼンもできちゃうような方がいました。でも毎回レッスンの前に日本語で「こんにちはー」と私があいさつしても、無視。何年たってもスルー、でした。英会話は基本的にできます。でも最初のあいさつで How are you today? と聞いても「(毎回同じこと聞くなよ、的な表情で)Fine, maybe」(元気ですよ、たぶん)とめんどくさそうに答える。私が英語で話すときもほぼ何のリアクションもなく、自分の話はする。常にこの英語で合ってるか?正しくはどう言うか?を気にされていて会話がスムーズに流れないことが多々ありました。

でもめげずに文化の違いを説明しつつ、英語の会話で必須の「あいづち」、「相手を見る」、「ほめ言葉(ポジティブな言葉)を積極的に使う」を私が見せ続けているうちに彼も自然にできるようになりました。すごく時間がかかりましたが、これは英語の知識の問題ではなかったからです。

通常のコミュニケーションにおいて、英語の知識はそんなにいりません。中1レベルで十分なんです。

その先は、自分の考えをどんなシンプルな英語にできるか?を探りながら、使ってみる。そして会話に「あいづち」「相手を見る」「ほめ言葉を積極的に使う」の3点を入れてみましょう。それだけでグッと会話が弾み、楽しくなります。自分の言葉で英語が話せた!という感覚が持てるでしょう。英語を話すモチベーションもアップして、使ううちに色んな表現が入ってきます。そう、まずは使ってみること。その先の文法や単語は使いながら自然に足されていきます。

大丈夫。英会話って楽しくシンプルにできるものなんですよ。
次回は具体的なノウハウをお伝えしますね♡

See you then!

Kana