【弓道】力を抜くって難しい!けど楽しい(かも)


先日、弓道の初段試験になんとか合格した。

満を持して習い始めて1年ちょっと。
6月に先生から「審査を受けなさい」と言われたときは、ひえっ、まだ無理では?とびびっていた。

お稽古では、矢が上に飛ぶ変な癖が抜けなくなってたし、審査の入場の仕方とか体配とか覚えることがいっぱいで頭がパニックになることもしばしば。

ある日のお稽古では、ついに矢が屋根を超えて田んぼにインしてしまい、袴をめくりあげてズブズブと田んぼに入るはめに。(田んぼに素足で入ったのなんて何十年ぶり…)

その間、他の人がお稽古を中断して手伝ってくれるのが申し訳なくて恥ずかしく、お稽古に行くのがつらい、というかこわい日々だった。

広くてきれいな田辺の道場で強化稽古

ぜったいに矢は上に飛ばしてはいけない、と思うほどに体は固くなり、結果、上に飛ばしてしまう。
先生に厳しく指導されてもなかなか直らない。

ある日のお稽古で「また左肩が上がってるよ。何回も言われてるんだからいいかげん自分で直さないと」という先生からの呆れたようなひとことが刺さり、弓道場の裏でさめざめと泣いた。頭ではわかってるのにうまく体が動かないのが歯がゆく、悔しかった。

先生は厳しくも優しい

「弓を引くときは、深呼吸するように大きく雄大に。肩や小手先に力を入れない。」

何度言われても、弓矢を持って構えるといろいろな恐怖心や不安が出てきて、初心者の私は無意識に力が入ってしまう。
これって日々の生活で何かをするときと一緒だなあと思う。

初めてのことやよく知らないことに挑戦するとき。
人目を気にしてしまうとき。
肩に力が入って本来の力が出せなかったり、立ちすくんでしまう。

そんな自分の頭で作り出した不安や恐怖に飲み込まれて、うまく物事がすすまなくなることが今までの人生でもたくさんあった。(いやもう本当にたくさん)
でもそんな思い込みを捨てて、自分の軸だけはブレさせずに力を抜いてやってみると、案外スムーズに進んだりする。

弓道はまさにこれだ…!と(何度目かの)腑に落ちた。

きいちゃん先生のような十文字がお手本

だからといってまだうまくできないのだけど(審査でも二矢目は上の幕にバサァと当ててしまった)、審査のえらい先生から「単に弓に矢を乗せれば勝手に飛んでいく、と信じて弓手をゆるく離すだけ」と教えていただき、なんだかすごく楽になった。

変に力を入れるから、矢が上に行ったり、的から大きく外れたりする。
「自分と弓矢を信じて大きく矢を放つ」は、「自分と周りを信じて大胆に行動する」と同じだ。
不安や恐怖に駆られて動くと空回りしがちで、いい結果も出ない。(私調べ)

次のお稽古では、もっと力を抜いてみよう。それが今から楽しみ。

とりあえず合格してホッ

審査は憂うつだったけど、受けてよかった!

何かの締め切りと一緒で、人は追い詰められないと必死にならない。
でもそこから得るものはとてつもなく大きい、ということをまたしても実感した。

Kana

 

ド緊張した審査

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