英語セミナーの審査員をして気づいたこと


昨日の七夕はすごい雨の中、大阪で行われたセミナーコンテスト(セミコン)シンガポール大会の予選に行ってきました。

SKY(セミナー講師養成講座)や自分のセミコン練習で通い慣れた堺筋本町のセミナールーム。いつも緊張して「やだなー」と思いながら通っていた道も、この日は今までで一番おだやかなワクワクした気持ちで向かいます。

審査員はもちろん責任のあるお仕事だけど、初の英語セミコンを見て採点するなんて楽しみの方が勝ってる!


司会を仰せつかったデイビッドは緊張気味にスタート

今まで大学講師として数百人の学生たちの英語発表を採点してきましたが、本気の大人が挑む英語セミナーは見応えが違いました。
英語の正確さは関係なかったです。どれだけ自分の気持ちが言葉に乗っているか。
人の心に響く鍵は日本語のセミナーと同じでした。

英語が苦手な人からお仕事で英語を使っている人まで、その英語のレベルはさまざま。
英語ができる人の方が有利なんじゃないか?と思われるかもしれませんが、実は違います。

これは学生の課題発表を採点していても感じることですが、たとえ英語をいっぱい間違えてもスムーズに出てこなくても、会場に目線を向けて、ときに笑顔で、自分の思いをシンプルに伝えている人。
こうした人のセミナーが一番響くな、と素直に思いました。

英語って思いがシンプルに伝わりやすい言語です。
皆さん、日本語のセミナーより表情も身振りも豊かで自然。言葉もストレートでわかりやすい。英語のセミナーができれば日本語(母語)でのセミナーはもっと洗練される、と痛感しました。


3位からの結果発表の様子(デビ&トモのナイスコンビ)

SKYやセミコンで立石先生から学んだのは、徹底的に自分の言いたいことを削ぎ落していくこと。これが思った以上に難しい。

でも慣れない英語だと自然とシンプルな表現にならざるを得ません。そして英語は必ず主語+動詞が先に来るので、「誰が(私が)~する!」がストレートな言葉としてガツーンと聞く人の耳に入りやすい。

これは英語ネイティブにとっても同じこと。昨日の英語セミナーを聴いているうちに、最近観た映画「ウィンストン・チャーチル(Darkest Hour)」の有名な演説シーンを思い出しました。

We shall fight on the beaches,
We shall fight on landing grounds,
We shall fight in the fields and in the streets,
We shall fight in the hills;
We shall never surrender.

我々は海辺で戦う。
我々は上陸地で戦う。
我々は野で、街頭で戦う。
我々は丘で戦う。
我々は決して降参しない。

使われている言葉はとてもシンプルな英語本来の単語ばかり。さらにWe shallの繰り返しフレーズが心に残ります。(30秒の予告編

ネイティブならもっと難しい言い回しで表現することもできます。(たとえば、一行目はWe shall resist on the coastsなど)
でも小難しい単語を並べたスピーチだったなら、チャーチルの意思がどれだけ英国民に伝わったか?と言われています。

シンプルな言葉で力強く伝えたからこそ、人々の心に響いたのだと思います。


無事に予選が終わってホッとするデイビッド&立石先生

まじめに審査員に集中していたので、自分の写真がほぼなかった…終わった後の懇親会でやっとひと息。


立石先生の奥様、美余さんのFBから写真お借りしました

シンガポール大会の本戦は8/25です。めちゃめちゃ見応えあるのでおすすめです。(会場はシンガポールですが)
選ばれた7名の方のセミナー、私も現地でまた見たい!どうしよう!ちょっと悩んでみます…!

Kana